2009年2月26日木曜日

ベルサイユのばら(5冊セット) 池田理代子



あまりにも有名な「ベルばら」。フランス革命をなまなましく描く。

フランス革命を、ただの理屈の中で捉えるのは、危険だ。

人民が正義で、王朝が悪。そのようにとらえると、たやすく、正義と悪が逆転する。

単純な革新も、単純な反動も、理屈の産物だ。たやすく移ろい、たやすくぶれる。

マリー・アントワネットは、正義を愛するロマンティストだったし、ルイ16世は、人民を愛そうとする王様だった。

しかし、浪費がたたった。貧困においこまれた人民は、マリー・アントワネットを憎んだ。

歴史は、ただの勧善懲悪劇とは違う。それぞれがベストを尽くす中で生まれた悲劇だ。

その事実が人の心に刻まれたら、再び悲劇を繰り返すまい、という気持ちが生まれる。

その気持ちが、たやすい反動を阻止し、不幸や悲劇を避ける努力の源になる。その意味で、この作品は、少女まんがという枠におさまらない。

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